Fenix Furano
北海道富良野市, Japan
このプロジェクトは、北海道富良野市の北の峰スキーリゾートエリアで初めて計画されたインバウンド向けの投資型コンドミニアムホテルである。
開業前には全部屋完売し、準備期間を得て2020年12月にオープンした。
敷地は旭川空港から45km、車で237号線を南に約1時間の距離にある。下道の山間を南に、美瑛、上富良野、中富良野を田園や花畑を通り、そして富良野市から北の峰通りを西に登ると北の峰ターミナルに突き当たる。このターミナルの道を挟んで真向かいが本敷地となる。
同ブロックの南側の敷地とは高低差が最大7mほどの落差があり、東、西と眺望を期待できる好立地な場所であった。ゴンドラ乗り場から直接アクセスできるski in-outが可能な数少ない立地に加えて、その高低差から、西にはスキー場、東には大雪山国立公園に指定されている13kmに及ぶ十勝岳連峰を一望でき、富良野市街を含めたパノラマを眺望できる。景観にも優れた立地である。
さらに魅力的なのは、空港からの道のりに富良野の有名な数ある観光スポットを通る点にある。パッチワークの丘、パノラマロード、なかふらのフラワーパーク、ラベンダーで有名なファーム富田。ホテル利用者は、これらの富良野のシンボルとなる風景を眺め森をぬけて最終地点としてこのホテルに訪れることが出来る。
設計をするにあたり、これらの風景を計画地までのアプローチと考え、見た風景や体験した経験の行き着く先にふさわしい場になるよう建物の計画をした。また、1977年のスキーワールドカップを境に、世界にアピールするために富良野スキー場に名前を変更してから世界に注目され始めたこの敷地にふさわしい、インバウンドにも対応した国際的且つ機能的で地域にも溶け込む意匠性のある設計が求められた。2000年以降、変わらない街並みに新しい風を吹き込むのと同時に、この建物が今後のベンチマークとなるよう期待し計画した。
- Location
- 19-10 Kitanominecho, Furano, Hokkaido, 北海道富良野市, Japan
- Year
- 2020