GLA近畿会館
大阪, Japan
- Architekten
- 岸和郎 + ケイ・アソシエイツ
- Standort
- 大阪, Japan
- Jahr
- 2013
大阪郊外に建つ集会施設であり、敷地は2本の前面道路に面している。
南側は大都市郊外の交通量の多い主要幹線道路に面し、24時間自動車が溢れている典型的な大都市郊外の風景、それに反して北側は静かな住宅地域を抜ける細い道路に面してごく日常の生活空間が広がっており、まるで様相が異なっている。そうした敷地状況から、建物を2棟に分けてその中間を駐車場とすることで、まず郊外に建つ建築に機能的に要求される駐車台数を確保した。
南棟は鉄骨造の6階建ての中層の建物とし、大都市郊外のスケールに対応させ、ファサードの外部側はプロフィリットガラス、室内側には透明ガラスを用いたダブルスキン構造を採用し、前面道路の喧噪から守られた静かな室内環境を確保することに留意した。南棟には講堂を始めとする集会のための諸室を配するが、その全てにそれぞれの目的に合わせた形で外部の自然光や緑を導入し、都市の喧噪の真只中に居ながらも自然を身近に感じ静粛に満ちた空間を実現した。
住宅街に面する北棟は木造2階建ての低層の建築とすることで住宅地域の景観に配慮した。北棟は食事や休憩のための空間が主体であり、南棟に比べてよりカジュアルな雰囲気を持たせるように計画している。
建築はそれが建つ環境に対して、これまでのコンテクストを尊重しながら、新しい景観を創る責任がある。南側では都市郊外の雑然とした風景、北側では静かな住宅街という異なったコンテクストの中で、南棟、北棟ともそれぞれに異なったやり方で外部に開放的な表情を持つよう計画し、新しい都市景観を提案している。
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