庭の中の家
千葉, Japan
- Architekten
- 山﨑健太郎デザインワークショップ
- Standort
- 千葉, Japan
- Jahr
- 2008
広い庭の中に住むような住宅である。庭のなかを散歩しながら、料理をしたり、本を読んだり、お風呂に入ったり・・・そんな感覚を呼び起こすのである。計画は敷地形状と周辺環境を最大限に活かせるように、5つの門型をずらしてつなげる細長い構成とした。
5つの門型のうち2つに、キッチン設備と洗面・バス設備といったインフラを設置し、またそれぞれの門型に行為のきっかけとなるような家具を点在させた。門型と門型のずれた部分を開口にすることで、どこからでも庭に植えられた花や木々を眺められる。
全長25mのワンルームは所々くびれながら、どこからがリビングで、どこまでがキッチンかという明確な境界を与えない。このことはキッチンの中のバス、あるいはバスの中のキッチンのような多義的な場所を生み出した。
構造形式は、この「ずれ」を耐震要素とすることで、南北方向の壁に対し直行方向へ耐震壁を設けずに、南北に長い敷地の特徴を活かしつつ空間に奥行きと広がりを与えてくれた。また壁厚125mmという寸法は、内外を仕切る外壁ではなくインテリアの感覚寸法として体感できるだろう。
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