Photo © Yousuke Harigane

Nishihara Shokai Head office

 Back to Projects list
Location
Kagoshima, Japan
Year
2020

【Concept1】 “立地を生かす”
企業の成長や社員の健康を導くシンボルとして、正面に望む桜島とそのエネルギーを最大限に取り込める建築を目指す。

「眺望を妨げない構造計画」
ガラス面側はΦ355.6の細い円柱のみを3.3mピッチで配置し、耐火塗料を採用。
できるだけ存在感を無くすことをめざした。執務空間は無柱空間とし、梁も一方向のみの構造計画とした。
耐震性能向上のため各所に壁内ダンパーを設置、1,2階には意匠性の高い市松状のダンパーを採用している。

「透明性と熱環境デザインが両立したファサードデザイン」
眺望を楽しめる透明感あるガラス面の外に、日射をカットする目的からバルコニーおよびオリジナルアルミキャストを設置。直射日光が入りにくい執務空間をめざした。降灰の多い場所なので、バルコニーはメンテナンス上も有用である。

【Concept2】 “食のビジネスを表現”
「味の世界をひろげる」食材卸専門商社らしい健康な佇まいを表現する建築を目指す。

「食につながる素材の選定」
着色等していない土からつくるタイルや、木を多用し、食を産む自然へのリスペクトを表現した。

「未完成感、不規則感」
内部空間は統一や完成よりも、不規則なリズムや手仕事感を残すよう心がけた。執務空間には均一感を生みやすい天井を敢えて張らず、上下しやすく社員同士のコミュニケーションを促す階段、各フロアにテーマカラーを与えて差異を際立たせた廊下などにその想いを投影している。

「変化と成長」
10万点の多彩な食材を取り扱う企業らしく、社内外に商品を発信するディスプレイ設備を豊富に設けた。展示商品が変わると空間にも新鮮な変化が生まれるだろう。企業の成長とともにこの建物も変化、成長していく。

【Concept3】 “働く楽しさを演出”
フロア毎に異なるテーマと空気感を与え、さまざまな部署が集まる本社らしさを表現。
西原商会らしい躍動感を可視化。

「照明計画、家具選定」
天井を張らず、2階の光る膜、3,4,5階の幾何学的ラインなどオリジナルな照明デザインを展開。とくに7階ホールの輝くメッシュは、眼下に広がる錦江湾の波のきらめきが反射したイメージ。これらの照明は透明なファサードを通して周辺環境にも広がる。執務空間のゾーンニングやそれに応じた家具選定でも、素材や色彩にフロアごとの空気感をまとわせることに努めた。

「サインシステム」
本社社屋に中心を意味する「CORE」と命名、屋内外のサインに採用。社屋名からピクトグラム、フロア表示まですべてオリジナルのグラフィックデザインを展開。ピクトグラムには食材をモチーフとし、ドア付近には食にまつわる格言を多言語で表示。細部にまで食をテーマとした。

Other Projects by Spinglass Architects

La Casa
Fukuoka, Japan
Connecting Bridge to New Kitakyushu Airport
Fukuoka, Japan
NAKAICHI, Hakataminami station building renewal
Nakagawa, Fukuoka, Japan
LaVieMRT
Taichung City, China
Lavie2
Taichung City, China