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Photo © Masao Nishikawa
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TIMELESS

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Lieu
東京都, Japon
Année
2021

東京の中心部にある閑静な住宅街の一角に建つ住宅。
この場所で永く暮らす建主は3人の子供達の独立を機に、夫婦としてのシニアライフを見据えて建替えを希望した。

角地の特性を生かした建物ファサードは杉板型枠コンクリート打放しの外壁で、マッシブなボリュームを二段に積み上げたようなシンプルな構成。開口部を水平スリット窓のみにしているのはプライバシーと防犯面を考慮しているためである。

内部に大小2つの中庭をパラレルに設けているのがこの住宅の特徴だ。
玄関正面からのアイストップになるように竹林を配した南側メインコートは、リビングや書斎、寝室に面していることから、愛犬を含めた家族全員がアウターリビングで思いのままに寛ぐことができる。
また、北側に設けたスリット状のサブコートにも植栽が散りばめられ、ライトウェル(光井戸)としての効果を生み出し、1階リビングやエントランスホールのみならず、2階サブリビングも心地よい拡散光が充満している。

南側開口上部に設けた深い庇のおかげで直射日光が遮られ、1階リビングには落ち着いたフォーマルな印象が生まれている。一方、2階にはルーフバルコニーと連続するカジュアルなサブリビングをつくりあげることで、1階とは異なる印象が生また。一日の中で家の中を移動しながら個人が心地よいと思える居場所を自由に探すことができる。

アフターコロナに求められる住宅は、役割が明快な部屋や個室の集合体ではない。
家族が内外をゆるやかに横断しながら、さながら旅をするかのようにつかず離れず濃密な時間を過ごす。そのような自由な環境こそがこれからの住宅に求められる真の居場所であると感じている。

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