Photo © Kai Nakamura
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松原市民松原図書館

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Lieu
大阪府松原市, Japon
Année
2019

松原市には、農業用水を確保する為のため池や住宅地の中に点在する巨大な古墳の風 景があります。これらは、人間の手でつくられた「人工物」でありながら、永い時間を経ることで、あたかも「自然物」のように街の日常的な風景となっています。本計画は、ため池の一画が敷地として設定されており、これを埋め立てて建物をつくることが想定されていました。近年では建設用地を確保するための一つの手法となっていると聞きます。しかしながら、長い時間軸でこの場所のことを想像すると、ため池という環境を受け入れながら、その中に力強く建ち続ける建築をつくることこそが、街の歴史に寄り添っ ていくあり方であるように思われました。元来、水と建築は相性が悪いですが、ダムや擁壁のような土木物は水と接しながら悠然と存在しています。それは単なる性能面の違いではない人工物としての存在としての強さです。そこで私達は、時代を越えていく建築として土木的な建ち方を考えるに至りました。

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