Foto © yuji tanabe
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Disegno © yuji tanabe

オーガニックボックス

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Sede
熱海市銀座町10−18, 413-0013 静岡県, Japan
Anno
2019
Team
cloud: Kentaro Okada, art director: Queue
施工
川口建築

静岡県熱海市の海へと繋がる熱海銀座通り商店街に面するオーガニックカフェ。間口が5mほどの既存店舗は、熱海の芸者さんが通った小間物屋(椿油や白粉等を扱う)がルーツの調剤薬局。今回はその1/4ほど(間口2.5mx奥行き5m)をオーガニックカフェへと改装した。通りに面した店頭販売を主としているが、厨房裏のカウンター席、テーブル席、長手方向の木フレームを利用したロングカウンターと様々な客席を用意。薬局との仕切りには網入り型板ガラス霞クロスを用いることで互いの光と気配を感じることができる。またこのガラスは18cm幅の横桟毎に、湯けむりが立ち上るが如く垂直方向の角度を振ることで、薬局側では商品棚のスペース、カフェ側ではカウンタースペースをつくりだしている。この角度の異なるガラスには、カフェの照明の反射光はもちろんのこと、薬局側の様々なカラーの化粧品サインがぼやけて透けたり、通りを走る車のライトやアーケードの光が交差する。単層の仕切りでありながら湯けむりのような多層で複雑なひろがりをつくりだしている。コストを抑えるために天井には極力手を加えないこととした。よって既存の空調機や照明を利用するために仕切り壁の上部は金網となっている。厨房内の壁に掛けられた雲のような棚や照明フードは茅ケ崎在住の彫刻家である岡田健太郎氏によるもので、線による印象的な陰影を空間に与えている。厨房の壁はアルミで覆い、光る目玉を二つ通り側に設けることで商店街の賑わいに参加している。

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