写真 © Daisuke Shima
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図面 © CASE-REAL

STORY

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場所
Tokyo, 日本
2022

映像作品の企画・製作を行う企業のためのオフィス計画。場所は東京・丸の内にあるビルの一画で、窓からはケヤキ並木の緑を感じられる雰囲気の良い場所であった。また、この並木通りはビジネス街でありながらもオープンカフェなどの実証実験も行われる活気ある通りで、私たちはクライアントとの対話を重ねる中で、第一にオフィス然とした空間にしないこと、そして次に、この通りが持つクリエィティブな雰囲気を取り込む「公園」のようなオフィスを目指すことにした。

既存の空間は、北面に採光のための開口部とテラスがあり、室内に定ピッチで柱型があらわれる一般的なオフィス仕様の空間である。私たちはまずはじめに、この柱型を意識しながら必要なスペースを各ゾーン毎にレイアウトした。具体的には、レセプション兼ワークラウンジとして使用できるソファースペースをエントランスに、メインのワークスペース、カフェカウンター、ミーティングのための小さな個室、間仕切りを利用して打ち合わせにも使用できる多目的なワークスペース、そしてテラスすぐそばのスタンディングスカウンターなどである。基本的にはフリーアドレスでの使用を前提とし、各自が思い思いの場所で自由に使えるスタイルとなっている。そして各スペースの機能から自ずと導かれる形状を、公園に点在するオブジェを設えるような感覚でランドスケープ的に造作した。すべて天板には黒い人造大理石を使用し、ひとつひとつ異なる形状でありながらも統一感を出した。また素材には、フローリングのダグラス材、籐網の家具やソファの張り地など、サンドベージュ系と壁面のグレーを組み合わせて全体のカラーバランスを図ってる。そしてクライアントからのリクエストもあり、各所には彼らのインスピレーション源ともなるアートブックのためのライブラリー収納と、アートワークをディスプレイできる壁面を計画した。公園や広場のようでもあり、ギャラリーのようなオフィスでもある。作品づくりを行う彼らに適した、自由度と安定感のあるオフィススペースを模索した。

クライアント:STORY Inc.
計画種別:内装設計
用途:オフィス
計画期間:2021年10月~2022年5月
計画面積:211.34平米
計画地:東京都千代田区丸の内
設計:ケース・リアル 二俣公一 下平康一 山本佳奈
施工:TANK
照明計画:BRANCH LIGHTING DESIGN 中村達基
家具製作・コーディネート:E&Y
グラフィティ(エントランスドア):内田洋一朗
写真:志摩大輔

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