道の駅びんご府中
プロジェクト一覧に戻る- 場所
- 広島県, 日本
- 年
- 2016
府中家具の産地として有名な広島県府中市の中心市街地に位置する道の駅であり、観光拠点としての利用のみならず、市民が利用する身近な生活拠点としての役割も必要と考えた。そこで道の駅に必要な機能を周辺環境に合わせたスケールの建物に分棟化し屋外・半屋外空間を全体に設け、小さな場所の集合で賑わいを生む構成としている。また府中家具を際立たせるため、家具スケールの構造、軽やかな木屋根、その下に並ぶ府中家具といった空間をイメージした。柱を70 × 50㎜の無垢鉄骨柱、梁を50 × 50㎜の弦材・22 × 30 mmのラチス材で構成したラチストラスとし、その上に60 × 120 mmの木梁が乗せることで構成する要素をすべて家具スケールにまで落としている。各棟は構造体と屋根を共有することで必要断面を最小限に抑え、雨水も一体的に処理できる屋根形状としている。またこの屋根をはね上げ隙間を開けていくことで、室内に自然光を取り入れ風が抜ける環境をつくっており、木屋根は心地よい環境をつくる装置としての役割も担っている。