5層のワンルーム住居
プロジェクト一覧に戻る- 場所
- 福岡県宗像市, 日本
- 年
- 2016
計画地は崖地という立地条件から未開発のまま取り残されていた土地で、かつては長閑な田園風景だったこの場所も、近年住宅群へと徐々に都市化の様相を見せている。
ご家族の要望は、互いの気配を常に感じられる暮らしと、一方で適度な距離を置くことに順応できる住宅であった。
計画は元々この場所に備わっている環境を壊す事なく、自然な佇まいができないかを模索した結果、崖地のレベルに従って導かれた5段の床に生活の機能を持たせ、全体は段状のワンルーム空間で構成されている。
この空間は階段の存在がなく各々の関係性に微妙な距離感が生まれている。家族という複合体と個人という単体がつかず離れずの関係で共存できる暮らしを可能とする。