直井建築設計事務所

東京都港区に建つ集合住宅。東西2面道路に面し、高低差も4mほどある敷地である。その高低差を利用して、地階でありながらも地上階のような居室をつくり、各部屋が道路に面するプランとなった。西麻布の落ち着いた雰囲気を壊さぬよう、オリジナルで製作した明るいレンガを基調にデザインをまとめている。外観は限られた予算の中でも、本物にこだわった素材選びをした他、植栽も効果的にデザインの一部として取り入れ、そこだけはコストを確保するように努力をした。レンガが経年変化で良いアジを出し、わずかなスペースでもこの木々たちが成長することで、街並みに貢献できたら嬉しく思う。住む人だけではなく、周辺地域、近隣住民にも愛着を持ってもらえるようなデザインをすることは、長く愛される持続可能な建築を目指す上で、重要なことだと考えている。