東峰村ゲストハウス あんたげ
プロジェクト一覧に戻る- 場所
- 福岡県東峰村, 日本
- 年
- 2020
福岡県東峰村で2018年に開催されたこのコンペは、古民家を宿泊施設にリノベーションし、高齢化による農地(棚田)や景観の保全をしながら竹地区に新しい仕事を創出しようという試みである。
既存の古民家は、棚田の中で増築を繰り返えしていた。我々は、この古民家を本来の姿に戻しつつ、床のおおよそ1/3ほどにあたる部分に、上下の棚田を繋ぐ土間空間を提案した。
土間空間は既存の天井を抜き、ロの字型の水平補強を施し、大きな吹き抜け空間とした。古民家特有の勾配屋根の下、太く大きな丸太梁が飛び交うダイナミックな空間に包まれる。南北の壁は開放して内部からも石垣が見え、棚田を感じることができるようにした。土間には大きなキッチンを置き、ゲストが自由に使える。宿泊者はもちろん、宿泊者以外も料理教室や食事会などのイベントができる。この土間空間を挟んで、棚田側に浴室などの水回り空間、道路側に既存の古民家の空間を利用した居間と寝室を用意した。いずれの空間でも棚田の景観を楽しみ、風が吹き抜ける。