妻有のコテージ
新潟, 日本
- 場所
- Tokamachi, Tsumari, 新潟, 日本
- 年
- 2000
- クライエント
- Tokamachi city, 十日町市
- 構造設計
- 匠設計
- 設備設計
- 拓越
- 施工
- 高大建設・ダイモン建装共同企業体
冬季最大4mの雪をみる、日本有数の豪雪地帯に立つ、公共の宿泊コテージ。ブナ林の公園の中にある。
リフレッシュの場として、周辺の自然だけでなく、建築空間体験からも新鮮なコテージをつくろうとした。
外形は、総工費から可能な最大容積を確保するように決め、それを地域の雪に対する建築的作法に従って現実化している。
室内の大きなボリュームは夏の過ごしやすさにつながり、雪の作法は、道路が孤絶する冬季、管理なしで豪雪に耐えるための必須条件だった。その「大きな箱」の外形が室内にダイレクトに現れている。
一方、滞在に必要な機能(調理、食事、洗面、入浴、就寝)を線状に並べ、「チューブ」と名付けた。
2つを重ねるに際し、チューブは大きな箱の制約で複雑に折り曲げられ、大きな箱は曲げられたチューブにより、不定形に切り欠かれる。外形が決めるボリュームと、機能が決めるボリュームのずれをずれのまま提示し、思い掛けない空間を出現させようとした。
大きな箱は黒く、チューブは白く仕上げている。チューブはいろいろなレベルから成り、平面だけでなく垂直方向にも動き回る空間である。それに対して、機能の弱い大きな箱は、動きを抑えた空間となる。2つの空間の対比は、対照的な視点を提供し、コテージを囲む林を豊かに立ち上がらせる。
外壁は、地域の伝統工法、押縁下見板張りとし、黒い色は焼き杉に合わせている。地域の蔵や民家に近い見慣れた印象となるため、公園を訪れる住民は環境の中で存在を強く意識しない。ブナ林の公園に建つことへの配慮となる。
室内に入ると外観の抑えたイメージから一転します。大きな箱とチューブのコントラストに加え、見慣れた外観と見慣れない内部というもう一つのコントラストが生まれる。
建物は、東西南北軸に合わせて、配置しています。世界の大きな軸である方位を意識し、真東と真西に面した就寝スペースで、日の出と日没を体感してもらうためです。
https://www.future-scape.co.jp/g200303works/g200303worksimage/g2003b02cottgec/g2003b02cottgec.html
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