御陣屋の家
愛媛, 日本
- 建築家
- 小松隼人建築設計事務所
- 場所
- 愛媛, 日本
- 年
- 2015
【バルコニーの段差によって環境とのつながりを生み出す】
愛媛県西条市の美しい山並みを見渡すことができる敷地。一方で敷地四方は住宅や工場に囲まれるという環境で、四方のうち敷地北側は実家の醤油工場、東側は両親の住まいが並んでいます。家業を継ぐために東京から帰ってきた若夫婦と子供たち。シンプルな都会での暮らし方を継続しながら、この環境の豊かさも最大限取り込んだ住宅のあり方を目指しました。
遠景の恵まれた山並みはグランドレベルから見ることが難しいこと、さらに将来はこの新居と工場の間に事務所を建築予定のため、2階を暮らしの中心に置きました。1階は寝室、子供室などの個室が並んでいます。2階はリビングを挟むように東西それぞれにバルコニーを配置し、景色のよい西側バルコニーは半階上げて、実家の建つ東側バルコニーは半階下げています。また西側バルコニーは床レベルをダイニングキッチンに合わせて配置することで、緩やかに領域を分けると共に場所によって様々な風景を楽しむことができます。もう一方の東側バルコニーからは直接グランドレベルに接続でき、その途中にバルコニーからアクセスする離れの和室を配置しました。さらに、将来東側バルコニーのガラスウォールを取り外すことで、建築予定の事務所屋上につながる計画としています。バルコニーを上下にスキップさせることで美しい遠景の風景を取り込み、またグランドレベルと横断した様々な活動ができるのではと感じています。
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