JR横浜タワー

神奈川県横浜市, 日本
写真 © Koji Okumura (Forward Stroke Inc.)
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写真 © Hideo Mori
© STGK Inc.
ランドスケープ アーキテクト
STGK Inc. | スタジオ ゲン クマガイ
場所
神奈川県横浜市, 日本
2020
クライエント
東日本旅客鉄道, ルミネ, 横浜ステーシヨンビル, ティ・ジョイ
代表設計者
東日本旅客鉄道, JR東日本建築設計
建築施工
竹中工務店
アトリウムファニチャデザイン
STGK, コトナ
アトリウムファニチャ制作
ようび, Sixinch
アトリウムペンダント照明制作
ピー・エム・シー

「横浜駅で見つける自分の居場所」

JR横浜タワーは、横浜駅西口駅ビルの建て替えプロジェクトです。それと同時に、横浜市により策定された横浜駅周辺のまちづくり計画「エキサイトよこはま22」のリーディングプロジェクトとして、横浜駅西口のシンボルとなる施設です。延床面積は約10万㎡・高さは約132m、商業施設・オフィス・映画館からなる複合施設として計画されました。
2014年、指名コンペで選ばれた我々は、外部通路やアトリウム、屋上庭園などの環境デザインを担当しました。横浜駅は、複数の路線が入り込む巨大な駅だからこそ、多くの人にとって「便利」な場所です。しかし、人々がその利便性を享受し、駅を利用するその一方で横浜駅を自分の居場所として感じられる人は少ないのではないかと感じます。今回のデザインをするにあたり、我々は横浜駅という場所に愛着を持ち、自分の居場所を見つけてもらいたい。駅との関わりを新たに見直したい。そんな思いをもってプロジェクトに臨みました。

JR横浜タワー12階にある「うみそらデッキ」は、タワーの商業機能とオフィス機能の丁度結節点にあり、そのどちらともと関係をもつパブリックスペースとして計画されました。平日は、ここで働く人たちがランチを食べたり、ミーティングをしたり、デスクワークをしたりと、自分たちのオフィスの拡張空間として活用でき、休日は、横浜駅に遊びに来た人々がこの場所の眺望を楽しんだり、休憩できるような場所として位置付けられています。子供を連れた母親がゆっくりと休める場所。働く人と遊ぶ人が同居できる場所。を目指してデザインしています。

タワーのエントランスでもありJR横浜駅のメイン動線でもあるアトリウムは、高さ55mにもなるゲート上の4層吹き抜け空間で、杉の天然木によって作られた船底状のデザインが特徴です。この場所は、単なる吹き抜け空間としてではなく、「ライブステーション」というコンセプトのもと、様々な「コト」が起こる場所として、ステージや展示スペース、ラウンジスペースなど多様な場が用意されました。また、こういった「コト」の積み重なりこそが、今の横浜を作り上げてきていること、そしてこの場所の未来を作ることを示すために「横浜アーカイブ」というデザインコンセプトを掲げ、各階のファニチャーや壁面にシェルフを設け、横浜の記憶を蓄積する場となることを目指しています。横浜駅の中心のゲートとなるアトリウム空間に、横浜の記憶が蓄積されることは横浜駅を利用する多くの人にとって、駅が自分の街を知る場所となることにつながるのではないかと考えています。そのためにアトリウム空間には横浜の観光案内所もオープンしました。この観光案内所の内装や展示のデザイン、制服のデザインなども含めてトータルに関わらせてもらったことで、よりコンセプトを明確に伝えることができているのではないかと考えています。

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