スピングラス・アーキテクツ

これは、日本で唯一の株式会社立の小学校と、その附属プリスクールである。情緒的な科目は日本語、論理的な科目は英語で教えるこの学校の生徒たちは、のびのびと個性を発揮して学びを楽しんでいる。

基本設計と意匠監理を任されこのプロジェクトに取り組むなか、テーマとしたのは「ひとつひとつどの場所も、子どもたちの記憶にのこる学校」であった。大きな学校ではないからこそできる、それぞれの空間へきめ細かな目配りが「美しくて楽しい廊下」や「どこからでも見える中庭のシンボルツリー」、「行き止まりのない内外の回遊性」などのかたちになっていった。

豊かな精神と多様な学力を身につけた子どもたちがここから社会へ巣立っていくと思うと、心からうれしく楽しみである。