写真 © Naoomi Kurozumi
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銀座のオフィスビル

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場所
東京, 日本
2013

クライアントは、銀座で1913年から商売をしている老舗料亭のオーナーである。銀座には、食べること、遊ぶこと、買い物をすることに作法があるという。クライアントが、言った一言が印象深い。「中国人の観光客が増えようが、アパレルのファスト店が増えようが、腐っても銀座だよ。」

 

この建物が面する並木通りは、エルメスに始まって、ルイヴィトン、カルティエ、エトロ、シャネル、ロエベなど世界の名だたるブランドが建ち並び、夜ともなれば、客を見送る着物をきたホステスたちが行き交う優美な通りである。

 

このオフィスビルの計画において、レンタブル比を最大にすることは必須だが、特にファサードのデザインの検討に多くの時間を割いた。カーテンウォールのコストを考慮し、3種類のパネルをランダムに組み合わせて動きのあるファサードを構成した。

 

並木通りに作法があるとするならば、集客としての先進性を持たせがなら、品性や伝統に敬意を払うことではないかと感じている。

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