昭和学園高等学校
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- 大分, Japan
- Jaar
- 2015
- 共同設計
- 久米設計
学びの主体性を建築空間化する。そんなコンセプトにしたのは、生徒達が学ぶという在り方が変わりつつあるからだった。受動的な教えられる学びから、自らの疑問の答えを得るための情報を模索しながら、より多角的に学ぶ姿勢が問われている。新校舎では生徒の主体性を促す「新しい学びの場」をSGホールと名付け、中央の象徴的な場所に配置した。
このSGホールは、建物の中央3層吹き抜け空間である。毎日の動線上にある、通常学校の隅にある図書館と自習室を、スペースとして点在させた。さらに各階のホールに面して、専門的な学びを行う特別教室(情報処理室、調理実習室、看護福祉実習室など)を配置。人の動きを促すことで、コミュニケーションを活発化させ、より主体的に学びを実践できるように構成した。
先生と生徒の使い方は創造的だった。天井を見上げる生徒、立ちながら会議をしている先生達、自習をする生徒、本を読む生徒、上下階での会話もみられる。光と風の空間の中で各々がとても気持ちよく自由に過ごしていた。
図書スペースでは、定期的に先生方が決めたテーマで本の展示がされている。私が訪問した際には、「高校生の部活動を題材にした本」をテーマに展示をおこなっていた。自主的に学ぶための土台づくりが使い手によってつくられていると感じ、今後も生徒の学びに寄り添い、成長していく場となると予感している。