SOCIE / 大同工業本社ビル
静岡県伊東市, Japon
地域に寄り添う建築を目指して
伊東という地において長きに渡り、本社を構える事務所ビルは、建築としていかにこの場所に存在すべきか。単なる事務所ビルであるだけにとどまらず、地域の人々が日常的に利用でき、賑わいを生み出すことが大切である。また、災害など有事の際には周辺住民の避難場所としても機能するような、地域に開かれ、地域の拠り所となるような建築を目指した。
伊東の大地の力強さに呼応するため、強いシンボル性を持つ幾何学的形態が必要だと考えた。また、そのシンボル性は伊東の自然と調和するために天然素材であるべきである。山に囲まれたこの土地の風景に対して、焼杉でつくられた立方体を建物の高層部の形状として採用した。建物の足元は伊東の大地から採られた石積みで構成している。