桜木町の集合住宅

神奈川県横浜市, 日本
写真 © Takumi Ota
写真 © Takumi Ota
写真 © Takumi Ota
写真 © Takumi Ota
写真 © Takumi Ota
写真 © Takumi Ota
写真 © Takumi Ota
写真 © Takumi Ota
写真 © Takumi Ota
写真 © Takumi Ota
写真 © Takumi Ota
写真 © Takumi Ota
写真 © Takumi Ota
写真 © Takumi Ota
図面 © Soeda and Associates
建築家
添田建築アトリエ/添田貴之
場所
神奈川県横浜市, 日本
2014

横浜港開港に際してつくられた大きな切通しの道路に面した敷地における、20戸の住戸と小さな事務所が併設された集合住宅である。敷地の背後には崖がせまり、その足元は高さ6mまで古いコンクリートの擁壁で補強され、擁壁の上部には明治初年に創建された神社の森が生い茂っている。

周辺の建物をみると、背後の崖と建物との間のスペースは狭く暗い単なる残余のスペースのように見受けられたが、計画によってはこの擁壁と神社の森は十分に魅力的になり得ると考えた。

住戸の配置を様々に検討し、広い前面道路に対する住戸群と、この住戸群と崖に挟まれた空地に面する住戸群、そして2つの住戸群の間を共用部とする構成とした。
この空地は古くからあるコンクリートの擁壁と新しいコンクリートの外壁という新旧の対照的なコンクリートに挟まれた庭となる。六角形のコンクリート製のテーブルと椅子を据えることで、入居者の生活が住戸内に留まらず共用スペースまで広がりをもつことを期待した。

共用廊下は双方の住戸群の間に位置し、崖側に開くことで庭と擁壁上の森を眺めることができる。入居者にとっての共用部の空間体験は、エレベータを待ったり通過する程度のわずかな時間かもしれないが、周辺環境を生かした快適なスペースを目指した。

また、いずれの住戸もリビングスペースや寝室に設けられたメインの開口部からの眺めは様々で、視線もよく抜ける。横浜有数の商業地近くの立地ながら、落ち着いた景観を臨める静かな住まいが実現されている。

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